自己管理能力が問われるマイナンバー制度

マイナンバーに対して、プライバシーという観点でのリスクを問題視する声は少なくありません。あらゆる本人情報が詰め込まれた個人の分身といっても過言ではないナンバーを作って、その内容が第三者に伝わってしまうことがないのか、管理の手は十分なのかという不安は、恐れているものの正体もはっきりとはわからないままに人々の中に蔓延しています。

事実行政が行っているマイナンバーの管理には、扱う人間の知識不足を発端とする、いくつかのトラブルが既に発生するところとなりました。

しかしそれを国民がどう危ぶんだところで、個人として対策を立てることなどできはしません。自身の預かり知らぬ場所でマイナンバーの情報が漏れてしまったならば、関連するシステムの停止やナンバー再発行の手続きをいち早くすることが大事というぐらいです。それよりも国民は、自分自身でマイナンバーを外部に漏らしてしまうことに対する心配をしなくてはなりません。

マイナンバーのトラブルが、管理している国の不手際で起こるものばかりではないことは、現時点でその被害のケースにより判明しています。

マイナンバーを利用した詐欺にそれと知らず引っかかってしまったり、マイナンバー通知を適当な場所に放置して紛失してしまったりと、危機管理や自己管理の能力の欠乏で、リスクはいとも簡単に我々の生活の前に顔を出します。

己の安全を守るためには、直接的に対処ができないことに頭を悩ますよりも先に、日々の行動の中で注意しなければならないことが山ほどあります。補助金を手に入れられるから、新しいマイナンバーを申請するために必要だからといっても、言われるがままに知らない人間にマイナンバーを教えるべきではありませんし、大事な情報を家の中の誰でも見られる所に置いておくのもいけません。

振り分けられた大切なマイナンバーを、貴重品と同じように人の目に触れない場所に隠したり、マイナンバーに関わる詐欺の情報には敏感になっていざという時に備えたりと、できる範囲の対策を早急に行っておくことで回避できるトラブルもあるのです。